Archive for 5月, 2018
世界で一番さびしい子の夢
昔々、漫画家としてデビューして間もない頃観た
映画『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』
おかあさんの病気のため、ひとりで田舎にあずけられた
主人公のイングマル少年は、
さびしいとき辛いとき、
「スプートニクに乗せられてひとりぼっちで宇宙にいるライカ犬」
のことを心の中に思いうかべました。
「ぼくよりずっとずっと
さびしくてかわいそうなあの子」のことを。
「ラジオ・スターの悲劇(Video Killed The Radio Star)」の
大ヒットで知られるバグルスのファースト・アルバム
「The Age of Plastic」(1980)の中にいる、
ロボットや、モノレールや、映画館やラジオスターや、
「人間以外のものとばかり会話する少年」に
未来都市の片隅で
失われたものや命のないものに話しかけるさびしい少年に会い、
その子が心の中に棲むようになりました。
鴨沢祐仁先生トリビュート展に
勿体なくも参加の機会を賜り、
まだ乙女の頃出会い、心惹かれ、
遙かな星を仰ぐように憧れた
『クシー君の発明』や
当時刊行されていた、詩とイラストレーションの雑誌
雑誌「銀河」に掲載された
鉱石の輝きを帯びたような
『「銀河鉄道の夜」のために』の見開き画面や、
印刷されたものでは見たことも無いような
ペパーミント・グリーンの鮮やかな展示御原画の前を
いつまでも離れられなかったこととか
遙かに、遠い星をあおぎ憧れるように
鴨沢先生の創られたものを拝読拝見して参りましたこれまでの
いろいろな、いろいろなことを
思い、たどりました。
迷い考えかたちになりました絵の中、
描き込みましたものひとつひとつに
膨大な語りが付随しておりますような、
「言葉であらわせないものをちゃんと絵にできたのか」
「もしかしたら遙か遠くで抱いていたすべてが幻想で妄想で
すべてが間違っていたらどうしよう」やら
不安はらはらいっぱいでは御座いますが、
ずっと漫画で描いて参りました、
どうにも人間の世界で困りものになってしまう、
ラジオ元気(アクティブ)な歩野零二郎くんや、
すげーこまったすげこまくんや、
メガネの少年の源流のひとつが
きっと、夜を歩き、遙かな電波を聴き、
人間じゃないものと会話するクシー君に寄せた心だったと思い、
この絵を描かせて頂きました。
シェルター隔離遮蔽された少年やヨコデンくんやライカ犬やラジオ船や
今はもう無い心の中だけに存在するものや、モノフォニックシンセや、
手前に寄せすぎて申し訳ありません。
東京、表参道ビリケンギャラリー様にて、
鴨沢祐仁先生のお近くにおいでだったり、お仕事をご一緒されておいでだったりな
やはり憧れの向こうな作家様方の御作にまぎれ、6月3日までご展示頂いております。
お運び、ご高覧賜れましたら幸甚です。
http://www.billiken-shokai.co.jp/billiken_files/gallery/gallery_index_flame.html
此度の展覧会が、そのご刊行の記念でもあります
鴨沢祐仁先生のイラスト集「XIE’S CLUB BOOK」
http://p-vine.jp/news/20180511-140900
https://natalie.mu/comic/news/283410
前述の『「銀河鉄道の夜」のために』や、
最近作、初公開作、未見だった画像資料、
そして数々の貴重な、あたたかいご証言で充ちた宝物なご本です。
遙かな場から憧れておりました者では御座いますが、
「コンピュータ・グラフィックの時代に鴨沢先生がご存命だったなら」
の思いを南伸坊先生も抱いておいでなことを拝読し、この世界で、
鴨沢先生が今もお元気でお幸せで
居らして頂くにはどうしたらよかったんだろう、
とまた、考えをめぐらせております。
此度のような機会に、
鴨沢先生にお目にかかり、
憧れてきた日々の思いを申し述べられたらよかったのに、と
惜しむきもちをとりとめのない
言葉にさせて頂きました。
タイトルの「世界で一番さびしい子の夢」は、
拙作『GOD SAVE THE すげこまくん!』の中で、
孤児から教師になった松沢先生が、
進む道のたよりにしていたと思われます
何かです。
The Door into Summer
2月9日漫画の日から
夏兆す候まで開かれて参りました
夢のおきあがりこぼしプロジェクト 明治大学展
http://www.meiji.ac.jp/manga/yonezawa_lib/exh-koboshi.html
お運びご覧くださり、また、イベントにご参加くださり
本当にどうもありがとう御座います!
多くの方のお援けと、ご参加と、
「ふくしまへ」から頂きましたつながりの不思議や
奇跡のようなめぐり合わせをもってその実現に立ち会うことが叶いました。
ちばてつや先生の御手なる
チェルノブイリ博物館副館長アンナ様のこぼしさん(ノ_・`。)
事故のあと変わってしまったすべてへの
お祈りのこもったこぼしさん、一足早く、
次のおきあがりこぼし展が開かれます
「長崎平和アートプロジェクト(ナヘア)」に向け旅立ちましたhttps://this.kiji.is/354061934348010593
ツイッターハッシュタグ「#まんがこぼし」をたどりますと、
キラキラな出来事や夢のような画像いっぱいで
宝石箱のようなまぶしさであります(ノ▽:`。)
このうれしい光輝を胸に
ランタンの燈火とかかげ、
初夏からの、ひたすらに絵を描かせて頂きます
画具と紙とを抱えての旅のような
雲の果てへとつづくロードへ踏み出して参ります!
(て、絵を描きだすと、ホント洞穴潜行と申しますか、
この地上にいない者のようになってしまい、
もぐら旅?お知らせあわあわにて申し訳ありません(≧≦。))(BGM「Spicks and Specks」)
どうか、どうか、ご高覧たまわれましたら幸甚です。
★鴨沢祐仁先生トリビュート展★「鴨沢祐仁とイナガキタルホの世界」
5月19日~6月3日 ビリケンギャラリー様
http://www.nihonmangakakyokai.or.jp/?tbl=exhibition&id=7200
日本漫画家協会様公式にも情報をご掲載頂きました!
大好きな鴨沢祐仁先生に寄せての御展!
ビリケンギャラリー様より誠勿体なき機会を賜り、
素晴らしい表現者の皆様の御作輝くに宇宙に、
辺境最果て彼方者としてまぎれさせて頂いております!
(本当に今、皆様の御作を搬入で拝見させて頂いたり、WEBの御画像にふれつつ、
涙目ではわわわひえぇぇー!!゚・。(≧≦。)・゚゚ギャース!!となって御座います)
鴨沢先生がいかに自分が漫画を描いてゆくとき見上げた星だったか、等々、
言葉にすると長々「電波便り」みたいになってしまいそうなところを
一枚の絵に込めねば!!と、「その方向でいいのでしょうか?」な光速疾走の果て
『RADIO CLUB』という誠もって己なりなですみません!な
絵のかたちにさせて頂きました。
際々までドキドキ制作に没頭致しまして
お知らせもここにきてでDMもお送りできず
申し訳ありません!(ノ_<`。)
描き込みましたものひとつひとつに、
ひらけば長文電波便りな思いを込めて御座います。
ぜひぜひご高覧くださいませ!
5月23日には「XIE’S CLUB BOOK ~鴨沢祐仁イラスト集~」ご刊行
グッズや御原画展示も。まず、自分が一ファンとして光速にて駆け込みたき夢宇宙、
どうかお運びのほどを!
道は夏に、そしてその先にと続きます。
「銀座ねこ集会展partⅡ」6/17(日)~ 6/23(土)
有楽町、東京交通会館様B1ゴールドサロンにて
小松左京先生の「ネコトピア」を仰いで…★
「幻獣神話展2018」8/9(木)~ 8/18(土)
有楽町、東京交通会館様B1ゴールドサロンにて
7月21日、22日の、「第57回日本SF大会 ジュラコン」様にては
絵描き者ゲスト・オブ・オナーのお役目をたまわりました!
9月の国際交流漫画展、
10月、また、12月アドベント期の大SF&アート・イベント、
さらに年を越えて2月、
あこがれのマンガ聖地でのイベントにも参加の機会を頂いております!
これも、ひとえに、本当にひとえに、
マンガや絵や、描いたものをお受けとめくださり、
お求めくださり、お支えくださっておいでの
あなた様のご存在のおかげ様で御座います。
本当にほんとうにどうもありがとう御座います!
今までなかったような寄る年波なハプニングが
身体をみまいだしました人生の候、
ゆえに、なおさらに、
渾身描いて参ります。
どうか今後ともお見捨てなく、
よろしくお願い申し上げます。